逆転裁判123 成歩堂セレクション
タイトル概要
中央値: 80 Amazon点数: -
スコアーボード
標準偏差 0 難易度 4.00 mk2レビュー数 1ユーザーレビュー
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127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
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GOOD!
【はじめに】
〇私が逆転裁判をプレイするのは、本作が初めてです。そこで、GBA版やDS版とは比較せず、新参者の視点から本作を単体で評価します。
【オリジナリティ】 以下の長所を鑑み、4点とします。
〇探偵と裁判を組み合わせたアドベンチャー(ADV)は、極めて珍しいと思います。
〇法廷パートは、とにかく型破りです。オーバーアクション気味な弁護側と検察側に、一癖も二癖もある証人が加わり、非現実的なまでに白熱したバトルを繰り広げます。(時には、少々とぼけた裁判官もバトルに絡んできます)。言葉と言葉の格闘技といっても過言ではありません。
〇本作では、事件や裁判という真面目な要素とギャグ要素が、喧嘩することなく同居しています。
〇本作のネーミングセンスは、独特の遊び心を感じさせます。
【グラフィックス】以下の長所と短所を併せて考慮し、3点とします。
〇背景もキャラクターデザインも、どちらかというと現代的なアニメ調です。キャラクターデザインは、私が最も好むタイプとは違いますが、極端な「萌え系」ではないです。
【音楽】以下の長所鑑み、4点とします。
〇曲単体として積極的に自己主張するというよりも、むしろBGMに徹して場面を引き立てるタイプだという印象を受けました。(ゲームの性格上、その点は仕方ないと思います)。音楽の使い方は非常に効果的で、プレイヤーの焦燥感を煽ったり、緊張感や闘志を高めたりしてくれます。また、トノサマンのテーマは元気が湧いてくる面白い曲です。
【快適さ】以下の長所もある一方、後述するグラフィックス面とシステム面の欠点も目に付くので、少し辛口に3点とします。
〇ボタン操作は感覚的にできます。反射神経を要求されることは、一切ありません。
〇探偵パートと法廷パートの両方で、いつでもセーブができること。
〇探偵パートでは、調べた箇所にチェックマークがつくこと。
〇法律の知識を要求される場面は皆無なので、肩肘張らずにプレイできます。
〇ローディングにかかる時間が短いので、苛々することはありません。
【熱中度】本作は文字通り寝食を忘れさせてくれました。少しだけプレイするつもりだったのに、いつしか物語の続きが気になって、のめり込んでいた・・・そんなことが何度もありました。そこで、迷わず5点をつけます。
1. ストーリーと人物描写
〇本作の登場人物は、個性豊かという次元にとどまらず、冗談抜きで個性大爆発です。彼ら・彼女らへの好き嫌いは分かれやすいですが、一度見たら忘れられないほど存在感が強いです。また、コミカルな絵柄や作中の随所に見られるギャグ要素とは裏腹に、人間の心に潜む光と闇、強さと弱さを丁寧に描いています。故に、本作は、主人公(成歩堂龍一)の物語としても、群像劇としても精彩を放っています。
〇私が好きな登場人物は、御剣怜侍と綾里千尋、華宮霧緒です。
〇千尋は威張ったり自分の能力をひけらかしたりしない、本当の意味で強い女性です。これぞ、私が求めていた女性キャラです。
〇作中のエピソードによっては、真犯人を単なる「悪玉」や「下種」として切り捨てることができず、やり切れない気持ちになります。これも、本作の人間ドラマの魅力だと思います。
〇『1』の第3話と第4話で鮮烈な印象を与えたのは、凍りついた御剣の心を、成歩堂の熱意が溶かしていく様子です。このエピソード以降、成歩堂と御剣は弁護士と検事という立場や視点の違いを活かし、勝訴にこだわることなく、事件の真相解明のために協力していきます。2人が揺るぎない信頼関係を武器に息の合った連携を見せる場面は、胸に迫るものがありました。
2. 探偵と法廷バトル
〇探偵パートでは、事件現場の様子が気になって、調べられる箇所を片っ端から調べたくなります。ストーリー上重要でない箇所を調べた時も、成歩堂や助手(たとえば綾里真宵)が掛け合いをすることがあるので、退屈しません。(人によっては、探偵パートにひねりがないと感じるかもしれません)。
〇『1』の第5話でできる科学捜査。これにより、探偵パートの没入度が上がります。(科学捜査については、評価が分かれそうです)。
〇法廷で繰り広げられる一進一退の攻防戦からは、片時も目が離せません。特に、プレイヤーの推理が功を奏して証言の矛盾を暴けた時や、裁判の流れを上手くプレイヤー側に引き寄せた時には、えも言われぬ達成感に浸れます。
〇もし、自分好みの登場人物が見つからなくても、推理という行為そのものが好きなら、本作を楽しめるでしょう。
〇『3』で千尋と御剣を操作できるエピソードがあること。
【満足度】
〇本当は5点をつけたいです。しかし、Badの項で挙げる欠点(特にストーリーと人物描写)がどうしても目に付くので、大変心苦しいですが4点とします。
BAD/REQUEST
【グラフィックス】
〇一部の登場人物の外見や所作が奇をてらいすぎているため、生理的に拒否反応が出ました。
〇本作では、登場人物が使う個性的な小道具も見所です。しかし、この見所が法廷パートでは、テンポを悪くしています。法廷パートでは、小道具を描かない方が良かったと思います。
(これらの欠点は、快適さを損なう要因にもなっています)。
【システム面】
〇探偵パートでは、行きたい場所に一足飛びに行けないことが多いです。本作の探偵パートでは、頻繁に移動する必要があるので、この点にはストレスを感じました。
〇今までに見たストーリーの概要や会話の内容を、再確認できないこと。そのせいで、まとまったプレイ時間が取れない時は、次にやるべきことが分からなくなってしまいます。
〇科学捜査の時、指紋検出に時間がかかりすぎます。
〇サイコロックを解除する画面でも、セーブができるようにしてほしかったです。何故なら、サイコロックの解除に失敗して、最初からやり直すのは億劫だからです。
【ストーリーと人物描写】
〇狩魔冥の空威張りと暴君的な振る舞い。彼女は事あるごとに人を鞭で打ちます。私見では、これはいじめ以外の何物でもなく、ギャグやご愛嬌として受け入れることができません。せめて、鞭で床や地面を叩いて威嚇する程度にしてほしかったです。冥が現場で粉骨砕身している糸鋸圭介を散々けなし、「ヒゲ」呼ばわりすることも、明らかにいじめです。見るに堪えません。また、冥が他人に暴力を振るっても、罰せられない点には納得が行きません。いくらゲームのキャラクターでも、やっていいことと悪いことがあると思います
『3』では、検事としても人間としても成長した冥の姿が見られると期待しましたが、残念ながら裏切られました。今後も逆転シリーズの新作(『逆転裁判7』や『逆転検事3』)を発売するなら、軽いノリで人を虐げるキャラクターを一切出さないでください。これは、逆転裁判ファンとしての切なる願いです。
〇糸鋸の極端な安月給と惨めな暮らしぶり。架空の物語とはいえ、この要素はいくらなんでもわざとらしいし、やり過ぎだと思います。
〇綾里春美の言動。彼女は、成歩堂が真宵以外の女性と会話すると、すぐに怒り出して成歩堂に平手打ちを食らわせます。これでは、無邪気で愛くるしい春美の持ち味が損なわれてしまいます。
私は物事を堅苦しく考えて細かい点を気にするタイプなので、このような感想を持たずにいられません。しかし、人によっては、以上の点が無条件で魅力的だと思えるでしょう。
〇ネタバレ防止のため詳細は伏せますが、被告人の余罪の追及が甘いと思える場面や、物語が強引な展開をみせる箇所もありました。
〇『3』の第5話では、散りばめられた幾つもの伏線が一つに収束し、大団円に相応しい盛り上がりを見せます。しかし同時に、ネタを詰め込み過ぎているという印象を受けました。
COMMENT
〇私は普段、RPGやSRPGばかりプレイしているので、たまには毛色の違う作品に触れてみたいと思いました。そして、騙されたと思って本作をプレイし始めたら、たちまち虜になってしまいました。上記の欠点があってもなお、私は本作を嫌いになれないのです。本作のお蔭で、私はゲーム人生の新たな境地を切り開くことができました。制作陣の皆様には、どれほど感謝しても足りません。
〇逆転検事を是非ともSwitchでリメイクしてください。最新のゲーム機で御剣の活躍を見られる日を、心待ちにしています。
〇女性弁護士や女性検事を主人公にした逆転シリーズを、いつかプレイできれば幸甚です。
〇最後に、本作に向いている人と不向きな人を、私なりに分析してみました。
本作に向いているのは・・・
・型破りな暑苦しい裁判を見てみたい人。
・ゲーム性さえ面白ければ、後は何でもありと思える人。
・探偵と裁判を連動させた推理を楽しみたい人。
本作に不向きなのは・・・
・ひねりの利いた探偵要素だけを楽しみたい人。
・本作独自の法制度を受け入れられない人。
・裁判のゲーム化は言語道断だと思う人。
・少しでもギャグ要素があったら、拒絶反応が出る人。