ブリガンダイン ルーナジア戦記
タイトル概要
中央値: 79 Amazon点数: -
スコアーボード
標準偏差 0 難易度 4.00 mk2レビュー数 1ユーザーレビュー
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127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
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GOOD!
【オリジナリティ】以下の点を鑑み、3点とします。
〇本作では、人間の騎士が指揮官となり、見た目も能力も様々なモンスターを兵士として率います。SRPGの中では珍しい要素だと思います。
〇「統魔範囲」。騎士がモンスターの能力を最大限に引き出せる範囲が、騎士ごとに決まっています。そのため、特定の騎士やモンスターが単騎で「無双状態」になることはできず、連携して戦うことが求められます。
〇流行り廃りのない王道の英雄戦記故に、かえって精彩を放っています。
〇PS時代の『ブリガンダイン』の基本的な要素を、良くも悪くも踏襲しています。
【グラフィックス】以下の長所とBadの項で挙げる短所を鑑みて、少し辛口に3点とします。
〇古風で高級感のあるキャラクターデザインと、抑え目な色合い。中世ヨーロッパ風の世界観と見事に調和しています。木に竹を接いだような要素(たとえば中途半端な東洋風や近未来風)がなく、全体的に統一感がある点も、評価に値します。(脇役も含む)全キャラクターの全身図を掲載した画集が欲しいです。
〇ムービーはありませんが、イベントシーンに出てくる一枚絵が非常に美しいです。
〇エンジェル系のモンスターのデザインは、私好みです。
【音楽、ボイス】音楽は、どれほど称賛しても足りないので、迷わず5点とします。
〇荘厳なオーケストラ調の曲は、プレイヤーの心を絶えず打ち続けます。耳に残りやすい旋律、重い音、効果的な転調の使い方など、どれをとっても申し分ないです。甲乙つけがたい名曲揃いですが、特に私の心に深く刻まれたのは、”Gustava”、”Mirelva”、”Keep the Faith”、”House of the Holy”です。
〇本作には演技力に問題のある声優さんがいません。声とイメージが乖離したキャラクターもいません。この点は、前作からの反省点を生かせていると思います。
【快適さ】以下のような長所もありますが、改善の余地もあるので、少し辛口に3点とします。
〇難易度(イージー、ノーマル、ハード)が選択できること。また、アップデートで難易度のカスタマイズが導入され、細かい部分まで自分好みの調整ができるようになったことは、大きなプラス要素です。
〇セーブがいつでもできること。
〇修練場のおかげで、レベルの低い騎士やモンスターを実践に出すことなく強化できます。
【熱中度】Badの項で挙げるストーリー面やシステム面の欠点も目に付きます。それでも私は、気が付けば本作を1年近く遊び続けていました。よって、5点をつけます。
1.ストーリーと人物描写
〇異なる歴史的・文化的背景の国家が6つ用意されていること。勿論、各国の君主の人柄や思想、目標も様々です。プレイヤーは選択する国家によって、異なる角度からルーナジア大陸を眺めることができます。(国柄や雰囲気という点で)私好みな国家はグスタファとノーザリオ、好きな君主はティム、エルザ、ルビーノです。
〇君主の男女比率か、ちょうど半々であること。
〇君主の他にも、主役級から脇役まで個性豊かな大勢の騎士が登場します。男女を問わず騎士の年齢層の幅が広いことにも、好感が持てます。私のお気に入りは、レオノラ、メデッサ、ティタニア、グラドス、ユウキ、ウミマルです。
〇シノビのストーリーや人物描写は、良い意味で私の予想を裏切ってくれました。何故なら、女性の自立や、女性リーダーの苦悩と葛藤といった現代的なテーマを、本作の世界観に絡めつつ上手く料理しているからです。殊更に社会派ぶらない自然体の物語には、1人の女性として素直に共感できました。
〇どの国も、物語の語り口は全体的に淡々としています。故に、押しつけがましさはありません。(逆に、強烈なドラマ性を求める人は、物足りないと感じるかもしれません)。
2. システム
〇長期的な戦略(敵国の拠点を攻略するタイミングや順番、主力に据える騎士やモンスターの選定と育成計画)、クエストの派遣先、部隊編成などを考えているだけで、寝食を忘れてしまいます。戦闘マップで次にどんな手を繰り出すか、考えるのも一興です。戦略面でも戦術面でも、自分のプレイスタイルに合わせた工夫ができます。
〇編成フェイズに内政や外交の要素はありません。故に、七面倒だと感じることはありませんでした。
〇大陸制覇後は、クエストや任意で楽しめる幻影の戦場でのレベル上げに没頭しました。大陸制覇後も経験値稼ぎができる点は、高く評価したいです。次作にも、この要素を引き継いでください。
〇史書の追憶。ゲームの進捗状況に応じて各項目が埋まっていくので、自然と没入度が高まります。
〇モンスターの名前を変更できること。
〇次作からは、プレイヤーの分身となるオリジナルのルーンの騎士を作れたら嬉しいです。(位置づけは、台詞無しの完全な脇役で構いません)。
【満足度】不満な点も多々あります。しかし、本作をプレイした日々はとても充実していたので、すべての長所と短所を総合して4点とします。
BAD/REQUEST
【グラフィックス】
〇一部の女性キャラクターの衣装デザイン。胸元がわざとらしく開いていて、目のやり場に困ります。せっかくの高級感あふれる絵柄が台無しです。
〇一部のモンスターのデザイン(ギガース系、インプ系)が、垢抜けなくて魅力を欠いています。
〇ドラゴン系のモンスターのデザインは、単なる色違いが目立ち、変化に乏しいです。
(人によっては、以上の点が特に気にならないと思います)。
〇(私がSwitch Liteでプレイしているせいもあるとは思いますが)、文字が小さくて見づらいです。ズーム機能があると嬉しいです。
〇幻影の戦場の戦闘マップに、使い回しが目立つこと。
【システム、快適さ】
〇ローディング。本作では、クエストの結果に満足できなかった時、戦闘中に戦術(たとえば騎士やモンスターの布陣、使用する技や魔法)を見直したい時、部隊の移動先の拠点を変更したい時など、データのロードをしたくなる場面が多いです。しかし、ローディングに予想以上に時間がかかるため、ストレスが溜まります。
〇データがロードされるたびにTipsを表示する必要はないと思います。
〇戦闘マップで、ルーンの騎士やモンスターの動きがもっさりしています。バトルの高速化も可能です。しかし、高速化すると目が疲れやすくなるし、戦況の詳細を把握しにくくなります。これは3D化の弊害と思われます。次作からは戦闘マップを2Dにして、テンポの良さを追求してほしいです。
〇戦闘のオート化も可能です。しかしAIの性能が悪いため、後方支援型のモンスター(たとえばグレムリン)が最前列に突出して、瞬く間に敵の餌食になってしまいます。私は結局、戦闘マップのオート機能を1回しか使いませんでした。
〇命中率が当てにならないこと。
〇敵味方共、一度に3部隊しか出撃できないこと。そのため、戦場で遭遇する敵の顔触れに、ほとんど変化がありません。一度に出撃できる部隊の数を増やすか、負傷した騎士が出撃できない期間を長くするなど、工夫の余地がありそうです。
【ストーリー、人物描写】
〇本作の醍醐味は、歴史絵巻らしく登場人物が多いことです。しかし、ストーリーに絡むのは、ごく一部だけなので、この長所が十分に生かせていません。せめて、主役と脇役または、脇役同士の会話イベントを、編成フェイズや戦闘マップに取り入れてほしかったです。そうすれば、ストーリーや人物描写をもっと掘り下げて、奥深い群像劇に仕上がったでしょう。ロレンツォとソフィア、シンとウミマル、ステラとラトカ、ルビーノとココなどのやり取りを是非見たかったです。
〇各国が滅んだ時の会話イベントが無いこと。国を失った君主と側近たちに、心情を吐露してほしかったです。このような会話イベントに続けて、ナレーションで各国の後日談を紹介する、という形にするのも一案です。
〇各国の後日談。一部の国に関しては、亡国の後日談とは思えないほど重みを欠いています。また、プレイヤーがどの国を選んでも、各国の後日談の内容が同じになります。この点には納得がいきません。たとえば、以下の場合には、独自の後日談があってもよかったと思います。
・マナ・サリージアでガイ・ムールを滅ぼした時。
・ノーザリオでガイ・ムールを滅ぼした時。
・ガイ・ムールでシノヒを滅ぼした時。
〇各国の君主とラスボスの接点が余りにも少ないです。そのため、物語終盤が、やや盛り上がりに欠けます。次作からは、双方の因縁の対決を序盤から丁寧に描写するべきです。
〇某小人族と各国の君主の会話イベントも、是非見たかったです。
〇本作では各国の君主が、ある重大な決断をします。しかし、そこに至るまでの過程が驚くほどあっさりしています。もっと、彼らの激しい動揺や苦悩を、時間をかけて生々しく描いてほしかったです。
〇次作からは、ボイスを無しにして、空いた容量をストーリーと人物描写に充てるのも一案です。
COMMENT
〇私はPS時代から、自他ともに認めるブリガンダインの熱烈なファンです。あれからおよそ20年の時を経て、ブリガンダインに再会できるとは、夢にも思いませんでした。本作は、私のゲーム人生にとって希望の光です。制作陣の皆さまの熱意には、感謝の言葉もありません。次作では、どんな世界観でどんな歴史絵巻が織り成されていくのか・・・思い巡らすだけでも、心が躍ります。
〇本作に向いているタイプと不向きなタイプを、私なりに分析してみました。
本作に向いているのは・・・
・国盗り合戦だけを楽しみたい人。
・地道な作業に喜びを見出せる人。
・ゲームの映像は二の次だと思う人。
・奇をてらわない定番の英雄戦記を求める人。
・地味な絵柄を好む人。
本作に不向きなのは・・・
・アニメ風の現代的な絵柄を好む人。
・高画質で派手な演出が売りの、映画的なゲームを楽しみたい人。
・斬新なストーリーを求める人。
・SRPGに内政や外交といった国造りの要素を求める人。
・「キャラゲー」に没入したい人。