ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン

発売元: スクウェア・エニックスオフィシャルサイト 発売日: 2022-09-15 価格: 8580(税込) レーティング: A / 全年齢対象 (CERO について))
タイトル概要

中央値: 88 Amazon点数: -

スコアーボード

ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフラインレビューチャート 標準偏差 0 難易度 3.00 mk2レビュー数 1
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ユーザーレビュー

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80人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
4pt 3pt 4pt 5pt 5pt 4pt 3pt
総合点
88pt

GOOD!

【はじめに】私は、ドラクエ10オンライン版は未プレイで、今後もプレイする予定は一切ありません。そこで本作の評価にあたって、ドラクエ10オンライン版を除く旧作と適宜比較します。

【本作全般のオリジナリティ】以下の点を鑑み、4点とします。

〇主人公が亜人種に転生する点と、様々な種族が共存する世界観は私の目を引きました。
〇本作ではストーリー本編の拘束力が弱い分、自由に行動できます。ドラクエシリーズの作品としては、実に珍しい点だと思います。行動面の自由度については、【熱中度】の項でも改めて触れます。
〇自由度の高いキャラメイク、装備品を変えずに見た目だけ変更できるマイコーデ、装備品のカラーリング。これも、私が求めて止まなかった新要素です。今後も是非、踏襲してほしいです。
〇作中の美容室で、主人公の容姿をいつでも変更できること。

【グラフィック】本項で挙げる長所と、Badの項で挙げる短所を鑑みて、大変心苦しいですが3点とします。

〇色鮮やかなアニメ調で温かみがある背景のグラフィック。幻想的でおとぎ話的な雰囲気を醸し出しています。私の好きな景色が見られる場所は、オルフェアとヴェリナード城下町、港町レンドアとラギ雪原です。
〇可愛くて癖のない絵柄は、相変わらず親しみやすいです。
〇頭身の低いキャラクターのグラフィックは、往年のドラクエを想起させ、見ていて懐かしい気持ちになれます。(この点は評価が二分されそうです)。

【音楽、ボイス】以下の長所と、Badの項で挙げる短所を鑑み、4点とします。

〇本作では、過去作の曲と新曲が両方使われています。過去作の曲は、本作に何の問題も無く馴染んでいます。私は過去作の曲を今までに何度も聞いているはずなのに、何故か飽きません。それどころか、聞くたびに新鮮な感動が湧き上がってきます。過去作の曲が持つ不思議な魅力を、私は本作で再発見しました。
〇私が好きな本作の新曲は町の曲と、ウェナ諸島のフィールドの曲です。
〇声優さんの演技力には、特に問題ありません。登場人物と声のミスマッチもありません。

【快適さ(特にシステム面)】色々とプレイヤーへの配慮はなされているので、極端に不愉快になることはありません。しかし、改善の余地も多々あるので、4点とします。

〇アクション性の無いコマンドバトル。反射神経が鈍い私でも、安心してプレイできます。
〇ダンジョンの入り口にも、ルーラポイントがあること。
〇オートセーブ。特に、カジノで損を出してやり直しをしたい時には、いちいち教会から再出発する必要が無いので、助かります。
〇高速のドルボードに乗れば、フィールドの移動が苦になりません。風を切って果てしなく広い大地を駆け巡る爽快感を味わえます。
〇ふくろが「つかうもの」「そうびひん」「さかな」「だいじなもの」という風に、持ち物の種類に応じて細かく分かれていること。
〇町のマップで、登場人物の居場所が表示されること。
〇レベル上昇に要する時間が比較的短いこと。元気玉や料理で、経験値の入手量を増やせること。お陰で、レベル上げのために延々とメタル狩りを強いられるという、ドラクエシリーズ恒例の問題点が、かなり解消されました。

【ストーリー、人物描写】

〇本作の骨組みとなる本編は、毎度おなじみ「勇者の旅と魔王退治の物語」です。本編は短めですが、肉付けとなる外伝の数は膨大です。
〇本編でも外伝でも難解なテーマは扱われません。語り口は淡々として、内容も単純明快です。硬派の要素(例えば思想や正義のせめぎ合い)や、人間臭さ(例えば激しい情念のぶつかり合い)は、期待しない方がいいです。
〇本編で仲間に加わるヒューザとマイユには、文句なしに好感が持てます。笑いを誘うダストンの変人ぶりも、見所の一つです。
〇脇役の中では、ディオーレとオーディス、ユナティとドゥラがお気に入りです。
〇私が好きな本編のエピソードは、ジュレットとヴェリナード、メギストリスの物語、および500年前の物語です。外伝の中では、魔法使いと武闘家の職業クエスト、および魔法戦士とパラディンの職業クエストが味わい深いと思います。少女探偵ルベカのエピソードにも、引き込まれました。

【熱中度】【オリジナリティ】の項でも少し触れたように、本作では、行動面の自由度が驚くほど高いです。故に、他のRPGをプレイしている時よりも、冒険している実感が湧きやすいです。また、本編攻略以外にも様々な遊びの要素が満載で、手持無沙汰になることがありません。そこで迷わず5点とします。

〇五種族に転生した直後のエピソードが終わった途端に、主人公は広い世界に放り出されます。そして、本編の進行にほとんど縛られずに、各自の目的に合わせて冒険の計画を立てられるようになります。たとえば、主人公のレベルが低いうちに、宝箱や地面に落ちている素材目当てで、強敵が出る地域まで足を伸ばすこともできます。私は以前から、オフラインかつ自由度重視型のドラクエをプレイしたい、と思っていました。本作は、そんな願いを叶えてくれました。
〇カジノと釣りバトルと魔法の迷宮。まとまった時間が取れない時に、手軽なミニゲームとして楽しめます。(人によっては、単純作業で退屈だと感じるかもしれません)。
〇キャラメイクやマイコーデ、カラーリングの案を練っているだけも、心が躍ります。
〇用意されている職業の種類が多いこと。1つか2つは各プレイヤーの好きな職業が見つかると思います。私が好きな職業は賢者、魔法戦士、パラディンです。
〇とにかくフィールドが広く、大陸や町、ダンジョンの数も豊富です。また、景色も変化に富んでいます。そのため、本編や外伝関連の用事が特に無くても、世界各地を気ままに旅したくなります。素材集めや経験値稼ぎの場所を、頻繁に変えるのも一興です。

【満足度】細かい不満は少なからずあります。しかし、私は本作を購入したことを後悔していないし、十分元を取れました。「これぞ私が待ち望んだドラクエ!」と、太鼓判を押したくなる要素も揃っていました。そこで、喜んで5点をつけます。

BAD/REQUEST

【グラフィック】

〇縦横に大きすぎる帽子系の防具のせいで、ただでさえ頭の大きい二頭身の主人公が、なおさら頭でっかちでアンバランスに見えます。また、主人公がつばのついた帽子系の防具を着けると、顔が隠れてしまいます。そのため、私はマイコーデを活用して、主人公にサークレット系の防具を着けさせることが多かったです。帽子系の防具のモデリングには、改善の余地があります。
〇背景のグラフィックが所々でカクカクしています。また、グレンの町など、カメラアングルが目に優しくない場所も散見されます。この点は、快適さを損なう原因にもなっています。
〇エルフとエルトナ大陸の文化・風俗について。背中に蝶の羽が生えた西洋風の妖精エルフと、ジャポニズム風の衣装や建物。両者の組み合わせは、あまりにも相性が悪くて悪趣味です。多種多様な文化・風俗を描くにしても、やはり、殊更に奇をてらうのは好ましくないし、統一感や趣味の良さも大切にしてほしいです。(この点は、個々人の好みに左右されるので、致命的な欠点ではありません)。

【音楽】
〇新作の通常戦闘の曲。戦闘系の曲にしては曲調が大人しくて、パンチが弱いです。次作では、もっと躍動感と疾走感のある通常戦闘の曲を聴きたいです。(人によっては、特に気にならないでしょう)。

【快適さ(特にシステム面)】
〇銀行や酒場など、冒険に欠かせない施設は、最初から無条件で利用できる仕様にするべきです。
〇道具や装備品の袋の容量も、最初から最大限にしておくべきです。
〇長めのロードが頻繁に入ること。
〇世界樹の葉とメタルな香水を売却できないこと。
〇スキルアップパネルを一括で外せるコマンドが無いこと。
〇高性能の装備品のレシピについて。本作では、雑魚モンスターが強めに設定されています。そのため、(個々人のプレイスタイルにもよりますが)、快適にプレイする上で、どうしても高性能の装備品のレシピか早めに欲しくなります。高性能の装備品を「ふしぎな鍛冶」で製作する…そうした本作の仕様も相まって、これらのレシピは「オプション」ではなく「必須アイテム」と言えます。ところが、これらのレシピの多くが、カジノの景品と旅人バザーの限定品となっているため、入手が非常に困難です。この点は、私も苦痛に感じました。カジノも旅人バザーも本来、任意で気楽に利用する施設のはず。必須アイテムたるレシピ入手のために、これらの施設利用を事実上強制されるのは、本末転倒と言わざるを得ません。装備品のレシピは、すべて宝箱か武器屋で確実に入手できるようにするべきです。
〇人によっては、ふしぎな鍛冶自体に苦手意識を感じるでしょう。今後は、ふしぎな鍛冶で装備品本体を製作するのではなく、以下のような仕様にするのも一案です。
     ↓
・ふしぎな鍛冶で武器に攻撃属性(火や氷など)や追加効果(毒やマヒなど)を付与する。
・防具に防御効果(各種属性のダメージ減少、状態異常のガード率上昇、反射できるダメージ量の増加など)を加える。

【ストーリー、人物描写】

〇外伝「人形たちのラグナロク」。ネタバレ防止のため、詳細には触れませんが、心温まる要素も心に響くメッセージも皆無です。また、世界観や登場人物の魅力を掘り下げるでもなく、テーマも作り手の狙いも見えてきません。クリアしたものの、胸糞の悪さだけが残りました。
〇アルウェの言動。いくら何でも幼すぎて、とても一国の王妃や一児の母とは思えません。天真爛漫さを演出するにしても、他にもう少しやりようがあると思います。
〇キャスランの言動。所作や表情の作り方、反応の示し方が、いちいち芝居がかっていて、わざとらしいです。
〇フウラとラグアス。この2人は性格や生い立ち、父親との関係など共通点が多すぎます。そのため、仲間のバックグラウンドの多様性が削がれています。2人のうち1人を仲間枠から外して、ソーミャやキュウスケ、ポイックリンやジェニャなど、個性が際立つ脇役を加えてほしかったです。あるいは、内容希薄なクエストを削り、空いた容量を活用して仲間枠に入る登場人物を増やすのも、一つの方法だったと思います。仲間の多様性が増せば、本編のメリハリと面白さが自ずと倍増したでしょう。

【その他】

〇「とうぞくのカギ」でしか開けられない黒宝箱の中身。私の期待に反して乏しいものが多く、落胆することも多かったです。これでは、「とうぞくのカギ」を手に入れ、黒宝箱の在り処にたどり着くまでの苦労に、とても見合っていません。
〇本作では、地名や人名など独自の用語が膨大で、とても覚えきれません。ロード画面に出てくる用語解説だけでは不十分なので、メニュー画面からいつでも読める用語集が欲しいです。
〇外伝のクエストについて。私見ではRPGの主人公の仕事は人助けなので、多少のお使い的要素は許容できます。ただ、本作のクエストには、英雄的な主人公ではなく、一般的な冒険者でもこなせそうなものが目につきます。プレイヤーの分身たる主人公が、ごく些細なことで露骨に使い走りばかりさせられる…そんな有様を見ていると、やはり空しい気持ちになります。RPG、特にドラクエの役目は、プレイヤーに「英雄ごっこ」を楽しませること。故にクエストの内容も、プレイヤーが「英雄」として誇りを感じられるように、工夫を凝らす必要があると思います。
〇裁縫ギルドやランプギルド、郵便屋など、主人公一行が利用できない施設は、すべて削除しても問題なさそうです。
〇フレンドの呪文の入力には、かなりの労力が要ります。フレンドの呪文をもっと短縮してください。

COMMENT

〇壮大な英雄叙事詩というよりも短編集型の路線。さらに、従来のドラクエとは異なり、人間ドラマが薄い……そうした意味で、ドラクエ10オフラインは異色作かもしれません。それでも、王道から大きく外れないストーリーと世界観、万人受けしそうな絵柄、感覚的に覚えられるシステムなど、私が思い描く「ドラクエらしさ」は健在です。そして何より、「ラスボスを倒しても、まだ遊び足りない。ずっとアストルティアの世界にいたい」という充足感で、胸が一杯です。開発陣の皆様、本当にありがとうございました。バージョン2が発売され、新たなアストルティア伝説が幕を開ける日を、心待ちにしています。

〇最後に、本作に向いている人と不向きな人を、私なりに分析してみました。

本作に向いているのは……

・「ドラクエ10をオフラインでプレイできれば、それで十分」と思う人。
・昔から慣れ親しんだシステムのRPGを求める人。
・RPGにストーリー性よりも自由度を求める人。
・キャラメイクを楽しみたい人。

本作に不向きなのは……

・「今時、二頭身のキャラなんて有り得ない」と思う人。
・「勧善懲悪型の冒険物は食傷気味なので、新奇なストーリーが見たい」と思う人。
・濃密で陰日向に富んだ人物描写を求める人。
・プレイヤー(とその分身たる主人公)が広い世界に放り出されることに、不安を感じる人。
・システムにスピーディで派手なアクション性を求める人。

 
プレイ時間:わからない(未クリア)
アンビシア・マグニフィスさん[2023-04-09 掲載]

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