ゼノブレイド2 黄金の国イーラ レビュー

ゼノブレイド2 黄金の国イーラ
発売元 任天堂オフィシャルサイト
発売日 2018/09/21
価格 4,298(税込)
レーティング C / 15才以上対象(CERO について)
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タギングトップ3
タイトル概要 RPG


オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
4pt 4pt 4pt 4pt 4pt 4pt 2pt
総合点
80pt

GOOD!

 本作はスタンドアローンでも販売されているが、本編クリア後にDLCとして購入し、Ver.1.0.0をTVモードでプレイした。レビューは1周目をクリアした時点で行っている。「ヒトノワ」はコンプリートせず、16時間ほどプレイ。
 「ゼノブレイド2」は「本編」、「黄金の国イーラ」は「イーラ編」と表記している。

■ ■ ■

ものすごく親切になっている。個々はそれぞれ述べるが本編で不評だった要素がことごとく改善されている。


【迷いにくくなったマップ、理不尽でない敵配置】
 イーラのマップはわかりやすく、ダクソ的なダンジョンの思想で作られたフィールドという印象を受けた。1本道でありながら寄り道要素がしっかりあり、見晴らしの良いところでは「あそこからここまで来たのか」と感じられるようにデザインされている。落とし穴のような罠要素もあった。
 また終盤のマップと序盤のマップがつながるのも「アハ体験」があって高評価である。本編で悪意の塊であったグーラも、クエストで行くややこしい場所へは足跡を追って行くように誘導されるので迷いにくい。

 敵の配置も洗練されている。イーラ編で最初に出会う場違いな強さの「名を冠するもの」は道のすぐ脇にいるが、道に背を向けているため、こちらから絡みに行かなないかぎり戦闘にはならない。さらに「あれは危険なモンスターだ」という注意をキャラが語ってくれる。どうしてこんな当たり前のことが本編でできなかったのか……。


【シンプルになったが、さらに気持ちよくなった戦闘】
 本編でもテンポよくボタンを押す気持ちよさがあったが、それが更に進化した。本編と異なり、ドライバーとブレイドは固定化され、シンプルになった。一方でドライバーとブレイドが前衛(プレイヤー操作)と後衛(自動操作)にわかれて戦闘を行うようになり、共闘感が増した。これによって新しく生まれた「スイッチアーツ」が非常に良い。
 スイッチアーツは 前衛と後衛を交代するときに発動するアーツだが、これが非常に気持ち良い。本編ではドライバーコンボが決めにくい(同調するブレイドが限定されてしまう)ことが不満点にあったが、このスイッチアーツがあることで各キャラでコンボに絡むアーツが増え、ドライバーコンボが決めやすくなった。
 ラウラでブレイクして、シンに交代してダウンさせる定石が序盤から使えるし、何より飛び込んでくるシンがかっこいい。少し進行するとアデルがライジングしてヒカリがスマッシュを決めてくれるようになる。本当に気持ちいいぞ。

 さらに「タレントアーツ」というHPなどを消耗するデメリットと引き換えに自分を強化するものも追加されており、戦闘にメリハリがつけることができる。
 またブレイドの装備であるアシストコアはイーラ編では材料なしにそのまま装備できる。本編では有効化するための素材がランダム入手すぎて利用できず、結果的に死に要素になっていたアシストコアが大量にあったことを考えると良い改善である。

 戦闘に関してはシンプルにしたおかげで、良い部分が伸びたといえる。バトルには雑魚・ボス戦のほかに敵がどんどんやってくるウェーブ方式もあり、とにかく楽しい。必殺技の属性で決まるブレイドコンボも、どの属性でもつながるようになった。バトルに関してはすべての要素がより直感的になるように改善されたので、納得しながらプレイできるようなった。


【サブクエストによるゲーム要素の誘導がある】
 サブクエストで「ドライバーコンボを決めろ」という課題が出る。これはDQ11など他の洗練されたゲームによく見られる教育的サブクエストである。本編のように「説明したから後は好きにやって」からは格段に進歩した。ゲーミフィケーションの効いた説明である。

 サブクエストといえば、攻略方法が2つあるものもあったり、Witcher3を思わせる探偵めいたものなど、総じて同じことの繰り返しであきてしまわないように工夫されていたといえる。


【オプション設定が増えた】
 「黄金の国イーラ」を導入したときから本編にもオプションが追加されるが、オートバトルを有効にしたり、必殺技発動時のQTEを省略したり、敵の探知を無効化(雑魚敵に絡まれなくなる)することが可能になった。これは楽ちんである。ストーリーだけ楽しみたい人も遊べるようになった。

  「敵の探知無効化」のおかげで、本編では一切やらなかったマップ探索ができたのが良かった。ドールの移動力の高さで雑魚敵を振り払っていた「ゼノブレイドクロス」と異なり、狭いマップ・高い敵密度が仇だったが、このオプションのおかげで自分のペースでゲームがプレイできた。DLC導入(エキスパンション・パス購入)で本編でもこのオプションが選べるようになっているので是非活用したい。


【ニヤリとする掛け合い、演出】
 ヒカリとシンやカグツチらの掛け合いが非常に面白い。シンの成長要素にヒカリが絡んでいるなどキャラクターを活かしたネタが仕込まれていて好感触である。その他、サタヒコのラウラに対する思いなど、本編をプレイしていると一層いろいろと思うことが増えるだろう。ファンサービスがしっかりしている。


 その他、「Tips」としてゲーム要素の説明がいつでも参照できるようになったり、グラフィックの質があがっているといった面があるが、それはあえて言う必要はないだろう。
 正直、あの不満の塊であった本編と同じ人達が作ったとは到底思えない出来だった。反省を活かし、批判されたところをただ直しただけでなく、プレイヤーが不満に思った理由からちゃんと考えているように感じた。

BAD/REQUEST

【ストーリーが弱い】
 本編の前日譚の話であり、本編をプレイした人なら結末がわかっているわけだが、いかんせん主人公のラウラとシンの関係性の変化(ドラマ)が描かれていない。この2人は17年も連れ添っているという設定であり、関係性が完成されてしまっている。これはユーゴらのスペルビア組もそうである。
 関係性の変化を担当するのは、アデルとヒカリの「先代・天の聖杯ペア」なのだが、描かれ方が少なすぎる。シンの悲劇とアカリの悲劇、両方に中途半端にフォーカスしてしまった印象を受けた。
 セイリュウやミノチなども「ポッと出」感が強い。ミノチがマルベーニと決別した話など、もっと掘り下げてほしかった。

 総じてゲーム内で語られるストーリーそのものは進展が少ない。多くの人が望んでいたものはエンディングでようやく経験できる。エンディングをみるための15時間なのである。


【メインストーリーの進展に必須なサブクエスト】
 さっき「本編と同じ人達が作ったとは到底思えない 」と言って絶賛したな……あれは嘘だ。やっぱり同じ人達だった!
 終盤、メインストーリーを進めるためにはサブクエストを多数こなし、「ヒトノワ」なるもののレベルを4にしなければならない。なんてこった!
 とはいえ、やっていくとメインストーリーを進めるために、サブクエストを終わらせておくことは内容的にも意味のあるものだとわかるのだが、だったらメインストーリーの中にちゃんと組み込んで導線切らないようにしてくれよという話である。
 それまでサブクエストを全部潰してきたのに突然出てくる「ヒトノワLv4」がものすごく遠く思えたので、この部分に来たら「しゃーねーな」と思ってプレイすることをおすすめする。もうエンディングはすぐそこだ。

COMMENT

【買いといえる前日譚】
 「黄金の国イーラ」は本編をプレイした人には間違いなくおすすめできるし、エキスパンション・パスを購入することでプレイ感を大きく変えるオプションを本編に加えることができるので絶対に買うべきだ。
 一方「初心者向け」というPRがあるが、ある程度人間関係を知っているからこそ楽しめる要素も多く、ストーリーそのものは弱いので、本編をクリアする前にプレイすることはおすすめできない。是非、最初から「ゼノブレイド2」と「黄金の国イーラ(エキスパンションパス)」をセットで購入してプレイしてもらいたい。

 ところで、前日譚がスタンドアローンのDLCになるといえば、「インファマス・ファーストライト」を思い出す。こちらも小さいながらもしっかりまとまった良作であった。
 「黄金の国イーラ」が特筆すべきは本編で不評だった要素をしっかりと改善したことだろう。ただ単に改善しただけでなく、エリアごとに繋がりを持たせたマップやスイッチアーツの導入など、進歩している部分も見られ好感触である。今後も、モノリスらしさといった尖った部分を維持しつつ、プレイ感を洗練させてほしい。次回作が楽しみである。

プレイ時間:10時間以上20時間未満(クリア済)
十年一剣さん [2018/10/23 掲載]

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スコアボード

ゼノブレイド2 黄金の国イーラ評価ランク
中央値
73
難易度
2.33
レビュー数
3