このソフトのレビューを書く

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
発売元 任天堂オフィシャルサイト
発売日 2017/03/03
価格 7,538円(税込)
レーティング B / 12才以上対象 (CERO について)
タギングトップ3    
タイトル概要 オープンエアアドベンチャー / 1人用

スコアボード

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド評価ランク
総合ポイント
83
難易度
2.75
レビュー数
20

スコアチャート ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドレビューチャート

0%
0-9
0%
10-19
0%
20-29
0%
30-39
5%
40-49
5%
50-59
0%
60-69
35%
70-79
50%
80-89
5%
90-100
【60点以上】
90%
【標準偏差】
12.73

ユーザーレビュー


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
5pt 4pt 4pt 5pt 5pt 4pt 1pt
総合点
93pt

GOOD!

・オリジナリティ:「どこでも行ける、何でもできる」ゲームの先へ(ちょっと長いです)
 今回のゼルダは、いわゆる「オープンワールド」と呼ばれるジャンルの作品です。オープンワールドと言えば、広いフィールドを見渡す限り動き回りさまざまなことができる…というのが魅力の一つでしょう。本作は、その点だけで見てもよくできています。所持アイテムであれオブジェクトであれ、はたまた敵であれNPCであれ、ゲームに出てくるほとんどのものはこちらからいろいろなアクションをかけることでさまざまなリアクションを返してくれます。多数のアクションに対し細かくリアクションを設定するその密度はそれだけでも魅力的です。

 しかし、この作品はそこで終わりません。例えば、今の状態で特攻したらとても無事に生きては帰れなさそうな敵の砦があったとしましょう。(こういう場所はいたるところにあります。)
 敵が宝箱を守っているのが見える、しかしこのまま攻め込んでも上手くいかない。こんなとき、オブジェクトやアイテムたちの多様なリアクションが生きてきます。様々なリアクションを持つオブジェクトたちは、プレイヤーのちょっとしたひらめきで強力な武器へと早変わり。『ブレス オブ ザ ワイルド』は、オブジェクトたちが持つ多様なリアクションをプレイヤーに組合させ、プレイヤーごとに異なってくるその組み合わせの発想と実験をゲーム攻略に包み込んでいるのです。

 つまり、プレイヤーはオブジェクトたちの様々な反応そのものを楽しむだけでなく、「砦の攻略とお宝ゲット」というゲーム上の目的のために「オブジェクトをどう組み合わせるとどんなことが起こるのか?」という実験を行うことになります。この実験の面白さに、その実験から得た知識を活用して砦を攻略し宝をゲットすることの快楽が加わり、素晴らしい体験が作り出されているのです。
 言うなれば、今度のゼルダは「どこでも行ける、何でもできる」ことだけで完結せず、オープンワールドが持つその特徴を「実験して、計画して、実戦する」面白さにまで結びつけているのです。この点で、いわゆるオープンワールドアクションゲームとは一線を画した面白さを本作は持っています。「他の作品にない本作の魅力は?」と聞かれたら、真っ先にこの点を挙げたいところです。


・グラフィック:画像そのものはさほど細密ではないにもかかわらず、素晴らしい音響編集とどこかジブリアニメっぽい雰囲気すらある環境描写はそれを補って余りある美しさと没入感を作り出しています。個人的にはとても好みです。(ヘッドフォンや5.1chサラウンドでのプレイを強くお勧めしたい…!)


・音楽:主な音は環境音であり、フィールド音楽はほとんどが断続的なピアノのフレーズのみになっています。しかしこの環境音で示されるゲーム内での情報量が半端ないため、この設計には納得。また、ストーリーの見せ場や強敵との戦闘にはしっかりと身の詰まった音楽が用意されていますので、音楽に期待されている方も心配はご無用です。

BAD/REQUEST

・やりこんでいくと、めちゃくちゃ強い武器(マスターソードの三倍以上の威力がある片手剣など)がたまに手に入ったりするのですが、そのような武器を手に入れてもそれを使うにふさわしい強さの敵がいません…。今回の「武器が壊れる」というシステムは強さの異なる武器たちををどのタイミングで使うかというマネジメントの面白さを呼び込むものなのですが、この面白さの成立には強い武器を使うにふさわしい強い敵の存在が不可欠。記念品というだけだとちょっとさみしいので、めちゃくちゃ強い敵も一体くらい欲しかったかも?

・リンクを強化しすぎるとちょっと難易度が低くなりすぎるかな…でも夏にハードモードが(DLCで)追加されるようなのでそちらに期待。

・ボタン配置に少し不便を感じる時がなくはない。具体的には、ダッシュしながらジャンプ入力したり、カメラを回したりするときです。武器系のボタンは問題ないです。

・wi-fiをオンにしているとフレームレートがたまに落ちる。オフにすれば全く起きなくなりましたが、欠点であることには変わりないでしょう。

COMMENT

 オープンワールドの特徴をうまく料理した「実験、計画、実戦」の面白さ、アニメチックなグラフィックと細密な音響による魅力的な環境演出、そして移動することそのものを楽しい駆け引きにしてしまうことで魅力を増した、広大で美しいフィールドの探索。ダメ押しで、ゼルダ史上最高に楽しい戦闘アクション。(…まだまだすごくたくさんの魅力がありますが、そこはほかのレビュアーさんにお任せしましょう。私一人ではとても説明しきれないです。)
 個性的かつ魅力的な長所を備えつつ、それ以外の魅力も盛りだくさん。
 非常に良いゲームです。

プレイ時間:100時間以上(クリア済)
mtngラヴァ―さん [2017/03/28 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
5pt 5pt 5pt 5pt 4pt 3pt 4pt
総合点
89pt

GOOD!

オリジナリティ、熱中度【5点,5点】
今までのゼルダは、ストーリーやダンジョン、街に行くときでさえも
必須アイテムを予め手に入れておき、決められた順序に従い、攻略する必要があった。
しかしBotWでは、このゲームの攻略に必須なアイテムが最序盤で全て手に入ってしまう。
そしてそこからの攻略の手順はほぼ自由である。
どの街、祠、ダンジョンから手をつけてもいいし、いきなりハイラル城に赴き
厄災ガノンに挑むこともできる。

目的地に行く手段は1つではない。馬を捕まえて街道を行くも良し、山をひたすらクライミングして
高所からパラセールで飛んで行くも良し、木を切り倒してビタロックで力を溜め、
木に乗って飛んで孫悟空の気分を味わいながら行くも良し、という自由度を誇る。

魔物の処理の仕方だって1つではない。剣で斬り刻むも良し、弓でヘッドショットを狙うのも良し、
爆弾タルを炎の弓で爆発させるも良し、周りのオブジェクトを押して転がしたり、
マグネキャッチで掴んで殴るのも良し、寝ているところを背後から忍び寄りステルスキルするも良し、
武器の耐久度を下げたくなければ無視してしまうのも良し、という自由度を誇る。

祠の攻略も、正解が1つだけというものはあまりない。スイッチの押し方一つとってみても、
リンクが直接乗るも良し、ビタロックでスイッチを押した状態で止めるのも良し、フィールドで
拾ったリンゴを乗せまくるのも良し、(以下同文)。
モーションコントロールで迷路を傾けて玉を転がし、ゴールまで導くという正直言って
結構うっとおしい謎解きがあるが、コントローラーを180度ひっくり返せば壁ひとつない平面になるので、楽にゴールまで導けてしまう。そんなやり方ズルイ!と誰かに咎められることはない。
高精度な物理演算によって、プレイヤーのひらめきをほぼ実現できてしまうのである。
もちろん従来のゼルダのような一本道攻略の祠もある(一概に一本道が悪いと言っている訳ではない、うまく順番通りに攻略できた!という達成感が味わえる)。
祠にたどり着くまでが謎解き、というパターンもあるので、祠の攻略に飽きてしまうということは
あまりないだろう。祠120箇所ほぼ全てにオリジナリティがあるのである。
4つある大型ダンジョンはどちらかといえば従来のゼルダの一本道ダンジョンに近いが、
ダンジョン自体を操作して謎を解くという、斬新でかつゼルダらしい謎解きが楽しめる。

フィールドはかの名作オープンワールドゲーム、スカイリムよりも広大で、
見えるところはほぼ全て自由に行けてしまう。祠やダンジョン以外の壁、崖はほぼ全て
クライミング出来るように設計されているからだ。
それにも関わらず、フィールドにイベントやギミックが少なくてスカスカということはあまりない。
5つのダンジョン、9つの街、15のシーカータワー、15のメインクエスト、76のサブクエスト、120箇所の祠、900個のコログの実(!?)と、コンテンツは結構充実している。
また、これ以外にも、爆弾で破壊可能なオブジェクトがあちこちにあったり、
希少価値の高い鉱石が掘れたり、宝箱があったりと、しっかりと密度がある為、
マップ探求のモチベーションがずっと維持される。
地形のバリエーションも草原、湿原、森林、湖畔、雪山、砂漠、火山、海岸、遺跡、渓谷など、
非常に豊かでディテールが素晴らしい。
気温の概念があり、火山や砂漠、雪山は防具や料理、薬などで何かしらの対策をしなければダメージを
受けてしまったり、火山に至っては木製の装備は瞬く間に燃え尽きてしまう。
天気の概念もあり、雨が降れば崖登りがほぼ不可能になってしまうが、雨音によって足音が
かき消されるというメリットもある。雷雨の時は、金属製の武具を身につけていればリンクに
直接雷が落ちて即死級のダメージを受ける。しかし金属製の武具を敵の近くに投げつけ、
そこに落雷させるという戦略をとることもできる。

BotWでは草を切ったり壺を壊してもハートやステータス強化アイテムが出現することはない。
フィールドに落ちている果物や、狩をして手に入れる食材を食べたり、それらを使って料理をしたり、
魔物の素材や虫素材を調合して薬を作ることでハートを回復したり、ステータス強化ができるようになっている。
料理や薬のバリエーションは膨大で、強化の内容も移動速度アップ、攻撃力アップ、雷ダメージ軽減
などバリエーションに富んでいる。

戦闘システムには大幅な改良が入った。伝統の注目システムは健在であるが、
新たにジャストパリィによって敵の攻撃を弾いて武器を落っことしたり、
ジャスト回避によってリンク以外がスローモーションになって一方的に攻撃が出来るラッシュが
追加され、戦闘の爽快感は従来より大幅に増した。

武器や防具のバリエーションもこれまでより遥かに増えた。今までの片手剣、弓矢に加えて、
大剣やハンマー、槍が追加され、リンクの攻撃モーションもそれぞれ異なる。
防具は頭、胴、脚の3つの部位に分けられ、自由に組み合わせて様々なステータス強化ができる。
攻撃力や防御力が数値として明示されるようになり、武具の強弱がわかりやすい。

グラフィック
携帯もできるゲーム機とは思えないほど綺麗。
サブタイトルの「ブレスオブザワイルド」、直訳すると「野生の息吹」だが、
陽の光や風、草の揺れ、岩肌、野生動物の挙動に至るまで、非常にリアリティに力が入っている。
「自然の中で冒険している感」がすごく感じられる。
PS4のゲームと比べると(こんな比較は酷かもしれないが)明らかにポリゴン数が少ないが、
光源処理が上手で、海面に反射する夕焼けは非常に美しい。
任天堂のゲームの例に漏れず水の表現が素晴らしい。
本作の冒険感の根幹として、グラフィックが美しいというのは重要である。

音楽
ピアノがメインの、どこが儚げで美しい音楽は、大厄災によって滅んでしまった世界観に
絶妙にマッチしている。
ガノン戦の音楽もメインテーマとガノンのテーマのメロディが使われており、非常に素晴らしい
クオリティだ。

快適さ
オープンワールドなのでシームレスで、フィールド間を移動しても、家に入っても従来のゼルダと違い
ロードの為に画面が暗転するということはない(ただしワープするとロードが入る)。

ファストトラベル機能が非常に充実しており、120箇所の祠、15箇所のシーカータワー全てに
ワープすることができる。街や馬宿の近くに必ず祠があるので、とても便利である。

ファストトラベル以外の移動方法も充実している。
先述したように、ほぼ全ての壁・崖をクライミングすることができる。
そして高所に登ったところから遠くの目的地めがけてパラセールで滑空することができるので、
高低差が激しいところや馬でいけないようなところでは便利な移動方法である。
世界各地で野生の馬が生息しており、それを捕まえて馬宿まで連れていき、自分の所有馬として
登録することができる。馬の皮膚の模様によってある程度馬の性能がわかる
(無地の馬は気性が荒いが走るのが速い傾向にある、等)。
また、ウィッチャー3のように馬はスティック入力をしなくても街道に沿って自動で走ってくれる。

キャラクター/ストーリー
ゼルダ初の本格的なボイスがついた。リンクは相変わらず無口だが、
それ以外のメインキャラクターはちゃんとセリフを喋る。
特にゼルダの声優さんの演技が素晴らしい。
8ヶ国語にローカライズされており、もちろん各言語で声優さんが異なる。

4体の神獣を解放し、祠の試練をいくつもクリアして力を蓄えてから厄災ガノンに挑む、
というストーリーは王道だが、単純明快でわかりやすい。
4体の神獣を解放してからガノンに挑めば、激アツなムービーが挿入される。

ウツシエの記憶探しは場所を見つけるのがなかなか大変だが、100年前に何が起こっていたのか、
ゼルダや仲間たちとの触れ合いなどが、わかりやすく描かれている。
特にゼルダはいつまでたっても厄災ガノンに対抗できる封印の力に目覚められず、ハイラル王家の
人間からも陰口を叩かれ、古代の兵器や神獣までガノンに奪われてしまい、大厄災を止められなかった
という、悲劇のヒロイン的な役回りで、次第にどんどん切なくなってくる...。
だがそれ故に、プレイヤーのゼルダを助けたいという気持ちが掻き立てられるだろう。

BAD/REQUEST

快適さ
草木の多い場所や、エフェクトの表示が重なるとフレームレートが時折落ちてしまう。
Wi-Fiをオフにしたり、アップデートを行えば改善されるが、それでも未だにコログの森などでは
フレームレートが落ちてしまう。

ジャンプボタンとダッシュボタンの配置がよろしくない。
両方ともBかXなので、ダッシュしながらジャンプがやりにくい。
キーコンフィグをもっと自由に設定できるようにして欲しかった。
個人的にはダッシュをL3にできるとなお良い。

料理や調合を行う時はいちいち食材をいくつか選んでからでないと出来ない。
履歴やリストから一発で料理・調合が出来るようになると便利だと思った。

天候が雨の時、崖登りがほぼ出来なくなってしまうというデメリットがあまりにも大きい。
崖登りが移動手段の中でもかなり頻繁に使われるのに、その崖登りが制限されてしまうのはかなり不便だ。
せめて崖登りの時に滑りにくくなるアイテムや防具があれば良いのだが...

初期のがんばりゲージが少ない、あるいは、がんばりの消費スピードが速いせいか、少なく感じる為、
初期の状態ではダッシュが短く早く移動できないし、崖登りするのは少し危ないかもしれない。

武器には耐久値があり、魔物を何体か狩ってしまえば壊れて無くなってしまうので、
冒険の途中で常に武器を入手しなくてはならない。それはそれで、例えば武器を使わずに
魔物を倒す方法を考えたり、無視してしまうという選択肢が生まれて良いのだが、
どんなに攻撃力が高い武器でもすぐに武器が壊れてしまう。あと2〜3割くらい
武器の耐久値を上げられないものか...
ゲームに慣れていない初心者などには辛い設計だと思う。

ゼルダの伝説といえばマスターソードだが、攻撃力が30と低くあまり役に立たない...
特定の魔物や場所では攻撃力が倍の60になるが...
しかもこれにも耐久値が設定されており、壊れるとしばらく使えなくなってしまう。
しばらく経てば復活するものの...ゼルダシリーズでほぼ毎回出てくる伝説の退魔の剣が
こんな弱いなんて...少しがっかり。
(一応DLCのダンジョンをクリアすれば攻撃力が常に60になる予定)

難易度
序盤から即死級のダメージを与えてくる敵がゴロゴロいる。
序盤はハートが3つくらいしかないので、初心者にはかなり難しいだろう。
ダークソウル並みの歯ごたえを求めるプレイヤーにとっては良いかもしれないが。
と思ったら今度は、ラスボスが弱い。
第一戦はそこそこ強いが、第二戦が弱い。とにかく弱い。BGMとか演出は鳥肌ものなのだが、
とにかくあっさり倒せてしまう。4体のカースガノンやライネルの方がよっぽど強い。

クエストや祠を全てクリアしてしまうと、あと大体残るのはコログの実900個集め。
スカイリムより広いこの世界で900個ものアイテムをコンプリートするのは至難の技だ。

COMMENT

初めてレビューを書いたので、滅茶苦茶な点があるかもしれないがご容赦頂きたい。
プレイ進捗はストーリー全クリ、試練の祠コンプリート、ミニチャレンジコンプリート、
コログの実は200個ほどです。
ゼルダシリーズは時のオカリナ、風のタクト、ふしぎのぼうし、トワイライトプリンセス、
スカイウォードソードをプレイ済みです。
使用コントローラーはSwitch Proコントローラーです。
主にSONYのBRAVIA 32HX750でプレイしています。

点数の割に快適さや難易度の点で欠点をボロクソ言ってしまったが、
それでものそ欠点が霞んで見えてしまうほどに、このゲームのクオリティは素晴らしい。
歴史的・伝説的名作とされる時のオカリナですら軽く超越するシリーズ最高傑作である。
少なくともこれから発売される全てのゼルダ、オープンワールドゲームは、
必ずこのゲームと比較されてしまう運命にあるだろう。

シームレスなオープンワールドや物理演算を取り入れ、攻略の順序を廃して自由度を高め、
キャラクターボイスを入れるなど、ゼルダの当たり前を根本から見直した本作は、
今までにない新しい駆け引きや遊び方が出来るようになり、上に挙げた様々な要素が
絶妙に絡み合って、ハイラルという世界を探索するモチベーションが長時間維持できるような
設計になっている。

さらに、プレイヤーに対する間口も広い。
ゲームをあまりしない人であっても、フィールドを駆け回るだけでも楽しいと思うし、
アクションが苦手な人でも、今作は剣や盾を駆使しなくても魔物を倒す方法はいくつか存在するし、
ストーリーをクリアするだけなら最悪無視しても構わないのである。
やり込み派に対しても、試練の祠120箇所、コログの実900個、膨大なサブクエストなど、
十分なボリュームが確保されている。(流石に900個はやりすぎかもしれないが...)

従来のようなクラシックなゼルダを求めている人には、今作は合わないかもしれないが、
多くの人にとっては最高のゲーム体験になるだろう。
Switchを買うときに是非一緒に買ってプレイして頂きたい、Switch必携のゲームだ。

プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
hanamarioさん [2017/06/09 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
4pt 4pt 4pt 5pt 4pt 5pt 3pt
総合点
88pt

GOOD!

■オリジナリティ
「ここが特別素晴らしい!」といった要素は無いものの、
一つ一つの要素が非常に丁寧に作られていて、
結果的に他にはない唯一無二の素晴らしいゲームになっています。

とにかく「オープンワールド」として良く出来ていて、
プレイヤーの行動一つ一つに対しちゃんと反応が返ってくるのが楽しい。

武器防具も基本的には耐久度が無くなると壊れてしまうので、
「いつ、どこで強力な武器防具を消費するか」という駆け引きが常に有り、
緊張感の有る旅を楽しめます。

また、最初からほぼ全て「何でも出来る」状態でありつつ、
最初は武器防具の持てる数が少ない事で強い敵に挑むのが困難になっていたり、
スタミナが少ない事で行ける場所が限られていたりと、
「少しずつ出来る事が行動範囲が増えていく」というバランスが凄く良く出来ています。

今まで遊んだオープンワールド作品の中で、一番面白かったです。

■グラフィックス
トゥーンレンダリングでもなくリアル調でもない、
ふんわりとした独特な雰囲気が非常に良いです。

スクリーンショットで見ると汚く見えますが、
実際に遊ぶと天候や土地による様々な景色が凄く綺麗。

■音楽
印象に残る音楽が多く、
特にハイラル城で流れる音楽の演出が素晴らしかったです。

是非ともサントラが欲しいと思う出来栄え。

■熱中度
久々に寝食を忘れるほどのめり込んで遊びました。
プレイヤーによって全く違う攻略法や進み方が発生するので、
相当な時間を遊んだ後でも新たな発見があり、楽しいです。

自由な世界が用意されているだけに、
プレイヤーごとに様々な独自の遊び方も開発されていて、
本当に飽きないゲームになっています。

今までのゼルダは謎解きがメインになっていましたが、
これを祠やコログ探しという要素にしたのが個人的に凄く良かったです。
特に目的もなく走り回って、祠やコログを見つけて謎解きを行って、
というだけで相当な時間遊べます。

ここまでゲームに熱中したのは久々なので、5点としました。

■満足度
上記、オリジナリティや熱中度で書いた通り、満足度はかなり高いです。
とは言え、ところどころ不満点は有るので、4点としました。

■快適さ
快適さが本当に素晴らしいです。
この作品を遊んだ後に他のオープンワールド作品を遊ぶと、
アレが出来ない、コレも出来ない、それが面倒だと感じてしまうほど、
様々な面で丁寧に作られています。

特に「どこでもよじ登れる」「パラセーリングで簡単に降りれる」の2点が大きいです。
広大な世界を自由に動き回れるだけで本当に楽しいと思えます。

一部メニュー周り等で不満点は有るものの、
オープンワールド作品でここまで快適に遊べた経験が無いので、5点としました。

■難易度
ちゃんと考えて行動しないとザコ敵にも簡単にやられてしまいますが、
逆に言えば「プレイヤーの行動がそのまま結果となって返ってくる」という事になります。

難しいには難しいものの、しっかり考えて行動すればちゃんと攻略できる、
というバランスになっていると思います。

BAD/REQUEST

■料理、薬の作成が面倒
このゲームは基本的に回復アイテムを料理で作る必要が有るのですが、
毎回メニューで素材を1個ずつ選んで手に持って、
鍋に投げ入れて暫く待つという手順を繰り返す必要があります。

プレイ中に何百回と行うことになるので、
一度作った後はレシピ一覧から実行できる、といった救済措置が欲しいです。

■アイテム所持量が増えると管理が大変
ある程度ゲームを進めると武器防具から素材アイテム、料理など、
それぞれがかなりの数になりますが、
ただズラーっと並ぶだけのメニューは操作が煩雑になってきます。

種類を細分化して階層を分ける等の工夫が欲しかったです。

■強い武器防具を揃えても使い道がない
ある程度育てるとラスボスも割りと簡単に倒せてしまい、
その他にコレといった強敵もあまり居ないため、
強力な武器防具を手に入れても意味がなく、目的を見失いがちです。

■倉庫がない
厳密に言うと家を購入して武器防具を飾る事で倉庫代わりに出来るのですが、
数が少ない上に一々家に戻る必要があるので、実用的ではないです。

結構簡単に壊れてしまうものばかりなので、
倉庫機能はもうちょっと充実させて欲しかったです。

■雨、雷雨はデメリットばかりで面倒くさいだけ
どこにでも登って移動できるのが良いゲームなのに、
雨だと途端に行動範囲が狭まってしまい、
しばらく棒立ちで待つといった事になりがち。

雷も敵に当てるなど多少のメリットは有るものの、
ほぼ使い道は無いのでウザったいだけに感じます。
やはり、時間経過で過ぎ去るのを待つしか無いため、面倒。

COMMENT

本当に、今まで遊んだゲームで一番面白かったかも、と思えるほど楽しめました。

武器防具に耐久度が有る(しかも結構すぐ壊れる)といった、
人にって好みが大きく分かれそうな要素も有りますが、
これ程までに完成度が高いゲームはそうはないので、
ゲーム好きであればとりあえず遊んで欲しいと思える作品です。

まだまだ遊び足りないので、今後のDLCが楽しみ。

プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
ひろきんさん [2017/04/30 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
4pt 3pt 4pt 5pt 5pt 4pt 2pt
総合点
88pt

GOOD!

もともと任天堂が好きですが、プレステ1なども少しやってきた30代前半です。
最新のゲームながら、スーファミ時代のゲームを思い出します。
どこへ行けばいいのやらとか、すぐゲームオーバーになるけど
何度もトライしたくなる熱中度などなんか懐かしいんです。

このゲームの良いところは、ずばりゲーム操作性ではないでしょうか。
アクション動作にもストレスはなく、自由に即行動できる。
イケメンがだらだらくっちゃっべって30分してようやく行動できるゲームとは逆。
スキップも簡単にできる、少し前にも簡単にできる、
画質や音楽やストーリーがいいゲームはたくさんありますが、
これだけゲームゲームしているゲームは今では見られないと思います。
俺がリンクだ!!

BAD/REQUEST

オープンワールドというゲームだそうで、
自分はそういう部類に含まれるゲームプレイ動画をたまに見るくらいですが
たぶん、リアル系のゲームを期待していると少しがっかりするかもしれません。
これはそういうタッチのせいもあるので一概に悪いとも言えないですし、
自分はグラフィック至上主義ではないので問題はありませんでしたが
ゾンビドバドバグロゲーム(仮)みたいなリアルさはありません。
スイッチは発売されたばかりで未知数なのでグラフィックは3にしておきます。

COMMENT

今でも年間10本以上もゲームを買うほどのゲーマーの自分ですが
今回も任天堂はやってくれたと心の底から思いました。
ゼルダは時オカ以来でしたが買って良かったです。
他のメーカーのゲームをプレイしていてよく思うのですが
「ゲームを楽しめなくなったのは大人になったからなのかな」と思っていました。
そんな矢先、任天堂のスイッチでゼルダの伝説が発売されると聞き、
久しぶりにゲーム機を予約してゼルダも買いました。
自分が小中学生の頃に、スーファミのRPGで友達とゲームの進行や
ダンジョンの場所を話し合ったりしていましたが、
その頃の感覚を取り戻したと思います。
ありがとう任天堂!!
これからも付いていきます!!

プレイ時間:40時間以上60時間未満(クリア済)
学生時代はワルイージポジションwさん [2017/04/30 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
5pt 4pt 4pt 4pt 5pt 4pt 3pt
総合点
88pt

GOOD!

オリジナリティ5:
時オカ以来の改革。オープンワールドを取り入れながらしっかりゼルダ。
何をやってもいいだけでなく、楽な道を(ゆるやかに)提示する任天堂スタイル。

グラフィック5:
PS4やXBOXONEを持ってないので比較はできないが、きれいだと思う。
これ以上のグラフィックだったとしても、それがハリボテだったら意味がない。
ゲームデザイン部分も含めて少しオマケの5。
何処となく宮崎アニメ、特に風の谷のナウシカを彷彿とさせる。

音楽4:
主張が強くないので「すごくイイ!!」という感じにはならないが、古代兵器に気づかれたときのハラハラ感は上手く引き立ててると思う。

熱中度4:
Switch発売日(3/3)に本体と同時購入、マリオカートが出るので少し急いでクリア。
Switchのソフトラインナップのせいもあるが、2ヶ月弱ほぼこのソフトだけプレイした。

快適さ4:
オートセーブがさりげない上に細かいので、死んでもストレスが少ない。結果、やりたいことを躊躇なくできる。
アイテムの切り替えは多いが、必然と感じるからいいかな。どうすればより快適になるか・・・という考えも浮かばないので。

BAD/REQUEST

快適さ4:
RとZRには「武器を投げる」「弓を引く」アクションがそれぞれ割り振られているのだが、ここはよく間違えていた。
ロード時間・・・あれだけの情報を読み込んでいるのだから、長いとは思わないが、短いに越したことはない。

あと、こんなことを言うと元も子もないが、私にとってのシリーズ最高傑作は夢をみる島(夢島)。
夢島を最高傑作たらしめているのは、シリーズの中でも異色なストーリーに負うところが大きい。
なので比べること自体ナンセンスなのだが、そういう部分を今作に求めてはいけない。

COMMENT

トワイライトプリンセス(トワプリ)の時、当時のスタッフはよく「時オカを超える」を目標にしていたと記憶する。
しかし、目標にした時点でそれを超えるのは難しい。
結果トワプリは楽しめたが、スカイウォーソードはプレイしようと思わなかった。
今回は初代ゼルダにまで立ち返って手本にしたところが多い

満足度5に関しては、上に書いた夢島など、より上の作品もあるが、これに4を付けると「ちょっといい作品」の4と被るので5にした(熱中度を4にしてるし)。

動かす、ただそれだけで楽しい、がここにはあります。

プレイ時間:100時間以上(未クリア)
ポヨン岡田さん(Webサイト) [2017/04/30 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
4pt 3pt 4pt 5pt 5pt 4pt 2pt
総合点
88pt

GOOD!

とにかく探索が楽しい。

シナリオは各地を巡る形で展開する上にラスボスと戦うための力も各地を巡ることで得られるため、ハイラル中を駆け回ることになるのだが。
とにかくどこへ行っても祠(強化)、塔(マップを強化)、コログ(武器の所有数増加)、記憶(シナリオ)、神獣(シナリオ、ラスボス弱体化)、キノコや木の実動物や虫や鉱石(クラフトアイテム、売却用)、敵、イーガ団(敵)、野生馬、大妖精(強化)、馬宿(宿屋)、変なスポットととにかく何か一つはある。

特にコログの配置はかなり絶妙で、ハズレルートというか、間違って変なところに入り込むと大体コログがいるってくらいこっちの動きを計算して配置されている、本当に驚く。
またシナリオに関してはメインを記憶をたどって過去に何があったかを紐解くというスタイルで、

メインシナリオの一つである過去の記憶をハイラル各地に配置、その記憶が結構絶妙なところにあり「敵が強いから迂回しよう」「なんかなんもなさそうだけどなんかありそうな気もするからとりあえず行ってみよう」とすると大体祠かコログか記憶にたどり着くというのはなかなか、要はハズレルート、何もない行き止まりが殆どない、ハズレなしのゲーム。
要はシナリオの発生するポイントをひたすら回らせるという「やらされてる」形にしないようにしてかつ受注クエストを繰り返すという形でもなくシナリオを自然に表現しようとした結果というか、なかなかどうして。
rpgでよくあるハズレルートには宝箱(いらない)があるみたいなことにならない、シナリオ発生ポイントをひたすら巡りプレイヤーは何もしない(ボタン連打戦闘だけ)にならない作り。
本作は基本ルピーがたまりにくくなってるが、それも上の探索させるための計算のうちに入っている。
そのせいでとにかく飽きない、ゲームによくある「何もないとき」が殆どない、そのせいでえらく熱中する。

また和ゲーであるがゆえに、必要以上にグロ、暗くない。そのせいでプレイしてて疲れないギリギリの範囲を攻めてくる、だから途中でグロすぎて疲れて投げ出す心配があまりない。
難易度も絶妙で、難しいなら迂回、撤退、アイテムごり押し強行突破はどの判断も正解という作り、とにかく無意味な行動がないのがこのゲーム。
ゲームの投げ出しポイントを極力作らず、かつボタン連打ではクリアできない程度には難しくしている、相当な工夫というかテストプレイが行われたんだろうなと思う。

総合的に言って最高クラス、とにかく面白い。正直このレベルのゲームは家庭用ゲーム機向けの和ゲーでは7~8年であえてなかった。

BAD/REQUEST

グラフィックなのだが、据え置き向けで開発されているせいか、ふわっとした淡い色使いはいいのだが、外で携帯モードだと光って見にくい、携帯モードメインなのでそれが少し不満。

雨も雨で、イマイチ雨の時にできることがない、雨で楽しませる工夫が足りずストレス気味。

後リンクが家を買えるのだが、家におけるのが基本ベッドと武器だけという寂しさ、せめて台所とテーブルとなんかくらい置かせて。
地形はかなりいいのだが、まだ改良の余地?があるなって思う部分はなくもない感じ。

COMMENT

一時期ゲームをやめていた、理由はつまらなくなったから。そんな俺のゲーム熱を少し取り戻してくれたのがこのゲーム。
辞め時がわからずいつも遊んでいる。というかまだクリアできてない、然し面白いから早く終われとは思わない、世界を隅々まで探索したい、そんなゲーム。

音楽は良くも悪くもゼルダ、演出効果特化で地味目、ゲームのわき役的な感じ。
後この地形や作りを見てると、ゼルダ以外のゲームにも応用できそう。もっといろいろできそうなのだが、「ゼルダ」であるが故に行われてないことが結構ある気がする。

プレイ時間:40時間以上60時間未満(未クリア)
キノコマンさん [2017/12/01 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
5pt 5pt 4pt 5pt 4pt 3pt 3pt
総合点
87pt

GOOD!

【オリジナリティ、熱中度 5】
・移動の自由度が高い
オープンワールドのゲームは初めてなのでほかのゲームと比較できないのですが、フィールドで見えるところは大概どこでも行けてしまうのは本当にスゴイと思いました。
移動方法も徒歩、馬、パラセールで滑空、泳ぐ、崖を登る等多彩です。
地図上で「ここが怪しいぞ」とか「ここはまだ行ってないな」等目星をつけて行ってみると、コログが隠れていたり、祠があったり、強敵が寝ていたり、宝箱が埋まっていたり、行く先々で新たな発見があって飽きません。
ただ走り回っているだけ楽しいです。

・攻略の自由度が高い
バトルにせよ祠の攻略にせよ、効率のいいクリアのしかたはあるのでしょうが、基本的には目的さえ果たせればあとはプレイヤーの力量や考え方次第というところが素晴らしい。
例えば道行きに魔物がいるならば、枯草に火をつけて焼き殺しても、一匹ずつおびきよせてから斬り伏せても、夜魔物が寝るのを待ってから武器を奪って急襲してもいい。
試行錯誤してうまく解決できたときの喜びは格別ですね。
私はアクションが苦手なのでこの自由度の高さはとても助かりました。

【グラフィックス 5】
初めてリンクが外の世界に出たとき、何て美しい世界なんだろうと感動しました。
輪郭線がなく、光と影だけで構成された透明感のある風景がどこまでも広がっていて、そのなかにリンクが佇んでいるだけで美しい絵画のようです。
また空の表現が素晴らしく、ぼーっと眺めているだけでも楽しいです。
朝から夜、また朝へと移り変わる空。にわかに雲がわいてきて激しい雷雨になったり、一転して眩しいほどの快晴になったり。
雨が上がったあとに虹が出ているのを見たときには何て凝ってるんだろうと驚いたものです。
あまりに美しかったのでその時とったスクショは今でも消さずに大事にとってあります。
キャラクターはリアルすぎず、かといってデフォルメしすぎてもいない造形で好感が持てます。
あまり過激な描写もないので老若男女問わずおすすめできます。

【音楽 4】
フィールド上だと高いところにのぼったり、夜になったりするときなど、要所要所でピアノが中心の音楽がごく控えめに流れてきます。
逆に人の住んでいる場所やダンジョンにはずっと流れているのがメリハリがあっていいなと。
あと、攻略を進めていくと曲のテンポが変わったり、建物の中と外で曲調が変わったりするのはすごい(特にハイラル城は感動しました)。
4にしたのはきっと過去の作品をやっていたらもっと楽しかったに違いないと思ったので……。

【その他良かったところ】
・地名の付け方、人名の付け方が分かりやすい
例えばハイリア人の名前は植物関連、ゾーラ族は音楽関連の言葉のもじりです。
地名もウオトリー村付近は魚の名前、リト族の村付近は鳥の名前をもじったものとか……。
名前を聞けばだいたい何人なのかとか、どの地方なのかがわかるのがすごいですよね。
今作はとにかくフィールドが広大なので、名前だけである程度どこに行けばいいのか目星がつけられるのはありがたかったです。

・個性的で魅力的なキャラクターたち
メインキャラであるゼルダや英傑たちは、イベントムービーや日記を中心に断片的に人物像が語られるだけなのですが、魅力的な人物であることは伝わります。
また、行く先々で出会うハイラルの住人たちもみんな個性的で話していると楽しいですね。
リンクが会話を終わらせるときに、必ず何らかの別れの台詞を言うのが律儀で好きなんですが、そのときの相手の反応がそれぞれ違うのが芸が細かいなあと。
芸が細かいといえば、会話の端々からリンクの性格が察せられるのが楽しいですね。
会話中にページを送っていると「うんうん」とか「それでそれで?」とか会話を切り上げるためではなく、本当に相槌しか意味のないコマンドが出てくることがあって面白いです。
100年前は周囲の目のせいで無口で愛想がなかったようですが、100年後は興味の向くまま楽しそうに冒険している感じが伝わってきます。

・リンク=プレイヤーという工夫がされている
リンクが記憶喪失であるという設定は、初めてこのゲームの世界に触れるプレイヤーの状況ととてもよく似ています。
リンクが世界を知っていくのと一緒に、プレイヤーも新鮮な気持ちで世界を知ることができる。
この「操作キャラ=プレイヤー」という感覚は、ゲームへの没入感を高めてくれる意味でとても大切だと思います。
なので、すごいシリアスな状況のはずなのに何でのんきにキノコ採りとかイノシシ狩りとかしてるんだろう?というような違和感を抱くことが少なくてすみます(笑)。

・試練の祠でプレイヤー自身が自然にレベルアップ
祠をクリアする一番の理由は克服の証ゲットでしょうが、プレイヤーの操作が上達するための訓練場、また操作方法のガイドになっていることも重要なところかと思います。
試行錯誤して問題解決するのが楽しい今作ではありますが、誰でも柔軟な発想ができるわけではないでしょう。
そこで祠の試練が「こういう操作をすればこういうこともできる」とプレイヤーに気付かせてくれるのです。
それが一番生かされるのは神獣内攻略で、「あっ、これ前に祠で同じような仕掛けを見た!」と気付くため、全く攻略方法がわからないということはあまりなかったです。
実にうまい作りになってるなあと感心しました。

【満足度 4】
おおむね満足ですが、気になったところもあるので1点下げました。
詳細はBADのコメントにて。

BAD/REQUEST

【快適さ 3】
いずれも致命的なものではないですが、気になったところを挙げます。

・ロードが長く、頻繁に入る
祠のなかに入るとき、どこかにワープするとき、リトライの時……と画面が切り替わるあらゆるタイミングでロード画面が入る!
しかも微妙に長い!
一応攻略のワンポイントアドバイスみたいなものが表示されるのですが、もう少しサクサク画面遷移できればいいのにと思いました。

・料理レシピ一覧がない
これ、本当に何故ないんでしょうか?
今持っている料理からレシピを見ることはできても、レシピから必要な材料を調べることができません。
行く先々でレシピを知っても自分でメモしておくか、レシピが載っている本やら教えてくれた人に聞くしかないので、非常に不便。
最初から攻略サイト等をあてにした作りというのもちょっとどうかと思います。
この程度は基本的な機能として実装して欲しかったです。

・ポーチ内のカテゴリ切り替えが面倒
左スティックを使うにせよ、方向キーを使うにせよ、いちいちページを送らないと目的のカテゴリにたどり着けない。
勢い余って目的とは別のカテゴリにまでページを送ってしまうこともしばしば……。
例えば武器なら武器カテゴリ、素材なら素材カテゴリにボタンひとつで切り替えができるようにしてほしかった。
それが無理ならカテゴリごとに背景の色を変えるだけでも見分けがつきやすかったと思います。

・武器がすぐ壊れる
壊れるのはいいとして、もう少し耐久度があっても良いですね。
せっかくいい武器を手に入れても壊れるのが嫌でリモコンバクダンや、しばらく待っていれば切れ味が回復するマスターソードばかり使っていました。
そもそもあんなに性能のいい武器がたくさん種類があるのに、特別な武器を除けば売ってる店もなければ直す人もいないのはいくら文明が衰退したとはいえかなり不自然なのでは……?
あれだけいろんな材料を拾えるのだから、武器を作ってもらえるとか改良できるとかしてもよかった気がします。

・雨天時の崖のぼり不可
雨の日は足が滑って崖登りできません。
崖をのぼっている最中に雨が降ってくるとこれまでの苦労が水の泡に……。
雨宿りできそうな場所がそうそう都合よく近くにあるわけでもないので、焚き火を作って雨がやむまでひとまず暇を潰すということもできない。
リーバルトルネードを使えばある程度高いところまで飛んで行けるのですが、回数制限があるから積極的に使いたくはないですしね。
ダウンロードコンテンツに滑落防止の装備品がなかったのは本当に残念です。
(同じく雷もかなり鬱陶しいんですが、無効にできる装備品が手に入るのでよしとします。)

・馬は基本的に旅先で乗り捨て
馬はリンクと一緒にワープできず、当然崖も昇ることができないので、行った先で乗り捨てせざるを得ないのは不便でした。
(馬宿で呼び戻してはもらえる)
例えば馬で走っている間に気になる崖を見つけたとしたら、馬は崖の下に放置し、崖をのぼりきったあとはリンクだけが徒歩で移動するしかないです。
口笛で呼ぶにも馬が来れない場所だったりあまりに遠いところであれば来てくれません。
そういうわけであまり移動手段として使い勝手が良いと感じられず、プレイ中はほとんど徒歩で旅をしていました。
ダウンロードコンテンツではこの辺りが解消されており、とある馬具を手に入れればある程度制限はあるものの、どこでも馬を呼び出すことができるようになっています。

【難易度 3】
・ゲーム序盤の難易度が高い
体力の少ない序盤は敵の一撃が致命的なダメージに繋がるし、少しの操作ミスでゲームオーバーになりやすく、アクションが苦手な人にはかなり大変かもしれないです。
それでも攻略の自由度が高いので何とかなりますが……。
ダウンロードコンテンツで、最も重宝したのがバトル回避に役立つ装備品、次に設置した場所にいつでも戻れるアイテムです。
ゲーム発売当初はこれらがなかったわけで、もしそのころプレイしていたらさらに難易度が高かったのではないかと思うとちょっと気が遠くなりますね……。

・ダウンロードコンテンツが縛りプレイ強要
第一弾、第二弾ともに購入しましたが、追加されたチャレンジがどちらも縛りプレイを強要される内容で、私のようにアクションが苦手な人間にはとても難しく感じました。
自由な攻略が今作の良いところだと思っているので、それを潰してしまうような試練の内容には全く魅力を感じませんでした。
特に第二弾「英傑たちの詩」は、最近苦労の末にようやく120個の祠をクリアした身としては、また似たような試練を、しかも色々制限つきでクリアしなければならないので、うんざりしてきて途中でやめてしまいました。
英傑たちのエピソードは気になりましたが、そのためだけにあの大量のチャレンジを頑張る気にはちょっとなれませんでした。
(開発者の方には申し訳ないんですが、このくらいのエピソードなら最初から普通に本編に組みこんであってもよかったのでは?と)
クリア後、しばらくプレイから離れていた人が挑戦するにはちょうど良いかもしれないです。

COMMENT

ゼルダの伝説シリーズはこれが初挑戦。Switchは旧型モデルで、ほとんど携帯モードでプレイしています。
Switch購入は本来別のゲームのためで、発売まで待っている間にやるゲームとしてネット上で評判のよかった今作を選びました。
某所でオープンワールドのゲームの代表作として今作の名前があがっていて以前から興味を持っていたこと、またゼルダの伝説シリーズはこれまで未プレイだったことも挑戦することを決めた理由です。

評判は伊達じゃなかった!あまりに面白くて時間が吸われまくる!何て恐ろしいゲームを買ってしまったんだ……と何度思ったことか。
BADにあげたとおり問題点はあるものの、それを上回る魅力があります。
Switchを持ってる方全員に是非やっていただきたい名作です。
アクションが苦手でも大丈夫、何とかクリアできます!(ちなみに私は未だにバク転もガードジャストもできません……)

長らく任天堂開発のゲームから離れていましたが、やっぱりすごいなと思わされた素晴らしいゲームでした。

ありがとう、ブレスオブザワイルド。
続編が決定したそうで、とても楽しみですね。

プレイ時間:100時間以上(クリア済)
うみさちさん [2019/12/01 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ


このレビューだけを表示する  127人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティ グラフィックス 音楽 熱中度 満足度 快適さ 難易度
5pt 4pt 4pt 5pt 4pt 3pt 3pt
総合点
85pt

GOOD!

オリジナリティ
ジャスト回避でスローモーションになったり、壁を登ったり、物理演算が取り入れられている等の要素がこのゲームにはあり、それらは決して目新しいモノではないのでオリジナルとは言えそうにありません。しかしそれらのどれもが高い完成度でまとまっていて組み合わさることにより全く新しい体験を私達に与えてくれます。

グラフィックス
流石にps4などのゲームと比較すると解像度の点では軍配が上がる事はありませんが、このゲームの注目すべきは空気感です。リアル過ぎずアニメ調過ぎずな絶妙バランスのグラフィックスで風に揺れる草木や白銀の雪原が描かれている様は圧巻の一言です。まるで自分が画面の中にいるかのような没入感を味わえます。

音楽
フィールドでは気まぐれにピアノの微かな音が聞こえるぐらいでほとんどSEのみです。しかし敵と遭遇した時には一変して流れるような躍動感のあるピアノ音楽が流れます。この静と動のコントラストがゲームをより面白くしてくれます。

熱中度
先述の通りこのゲームは没入感が凄く止め時が見つからないので、
1時間だけプレイするつもりが気づけば5~6時間経っていたなんて事もよくあります。私も買った初日は16時間連続でプレイしてしまいました。

BAD/REQUEST

満足感
満足感が5ptで無かった理由としては後に述べる快適さの点ともう一つは「ゼルダ成分」が少し足りなかった所でした。要するに従来のゼルダを期待してこのゲームをプレイすると少し肩透かしを食らった気分になると言う事です。そもそも ゼルダのアタリマエを見直す と言う名目でこのゲームが作られたのでそれは仕方ありませんが ファンとしてはもう少しゼルダらしさが欲しかった所でした。しかしまあゲーマーとしてはこの上なく楽しめたので 決してつまらなかったと言うわけではありません。

快適さ
操作感はそれほど不快ではありませんでした。武器選択が少し複雑だったのとダッシュジャンプが若干やりづらいくらいです。よく言われているフレームレートの問題は全く気にならず 最近ではアップデートで改善されているようです。それでも許せない問題点もあって、それが雨です。雨の中では滑りやすくなるので壁登りがほとんどできず冒険の妨げでしかありませんでした。焚き火を焚いて時間を進めようにも当然火はつかず、綺麗な景色も雨の前では為す術がありません。アップデートでの早急な対応もしくはDLCでもいいので雨でも滑らない道具や晴れにする道具の用意が望まれます。

COMMENT

オススメポイントはこのゲームの世界の許容範囲が恐ろしく広くかつ濃密である事です。例えばスイッチを押している間しか開かない扉の前でプレーヤーは近くにあるタルでスイッチを押す事もできれば 持ってるリンゴをいくつか置いて押す事もできるし 物体の動きを止めるアイテムでスイッチを止めている間に扉を通過することだって出来ます。そう言う意味では今回の謎解きは用意された正解を当てて目的を達成する事を楽しむよりもいかにして目的を達成するかを自身で自由に考えるそのプロセスを楽しむ物になっています。つまりプレーヤーの考える事の95%ぐらいは実際に出来てしまうと言う事です。
フィールドの濃密さに関しては あらゆる所に配置されたオブジェクトにプレーヤーは心を奪われます。目的地に行く道中でモンスターに襲われている人と遭遇し、助けてやるとお礼に食べ物をくれます。さらにその先にモンスターのアジトと宝箱を発見し意気揚々と突撃しますが返り討ちにあい泣く泣く退散します。しかしその先に祠を見つけ強い弓矢を手に入れます。祠から出た後はその後武器でさっきのモンスターにリベンジを果たし見事宝箱をゲットします。
というように寄り道させる工夫が随所に散りばめられていてそのためプレーヤー は当初の目的などすっかり忘れてその日を終えるのです。
ゼルダシリーズはどれも本当に面白く、任天堂の底力をまじまじと見せつけられます。今作も例外ではなく、私のプレイしたゲームの中でも三本の指には確実に入り 2週間で100時間以上プレイしたのはコレが初めてでした。とにかく国内外で絶賛の嵐となっているので是非プレイしてこの世界を堪能して貰いたいです。

プレイ時間:100時間以上(未クリア)
ヌメラさん [2017/04/30 掲載]

このレビューはオススメ?はい いいえ



レビュー投稿フォーム

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
レビュー投稿フォーム

−レビューを投稿する前に− 

『レビューについて』(別窓)を必ずお読みください

レビューをご投稿して頂ける皆様には心より感謝しております。
あらかじめ下記掲載基準のご確認をよろしくお願いいたします。

  • プレイしたかどうかを問われるレビューや他の方のレビューに対する意見が大半を占める場合などは不掲載となります。また、「グラフィック」や「熱中度」など点数項目を列挙して、その部分にのみコメントを書かれるのは、レビューされる部分が限定されてしまうためできるだけお控えください。
  • 明らかな誤字や脱字、意味のない著しい改行、“w”や顔文字の多用は当該部分に限り修正させていただく場合があります。なお、それらの修正でレビュー文の趣旨が異なってしまう場合は掲載を見合わせていただいております。ご了承ください。
 「通りすがり」「匿名」「名無し」などは非掲載
(任意)

総評。使用コントローラやプレイ環境なども是非ご記入願います。

点数に関する注意事項
  • 基本は1〜4点となっており、0、5点は特別点でその点に至った説明が必要となります。また、すべて4点や1点などの場合も、相当のレビュー文がなければ掲載を見合わせていただいております。
  • ソフトに対する満足度に関わらず、項目に沿った判断でポイントを付してください。
  • キャラクターが魅力的
  • 萌えキャラがナイス!
  • グラフィックが優れている
  • 中古ショップなどで安価で入手可能
  • ストーリーがよく練られている
  • 続編物で前作のプレイを推奨
  • 対戦が燃える!
  • 協力プレイで盛り上がれる
  • 音楽・サウンド効果が優れている
  • 原作物で原作ファンにオススメ
  • 少しの時間で楽しめる(息抜き)
  • 長い時間楽しめる(やり込み)
  • 残酷な内容…
  • わかりやすい内容・操作性
  • めちゃくちゃ難しい難易度
  • とにかく退屈な内容…
  • このソフトこそ「傑作」にふさわしい!
  • 是非続編を出して欲しい!
  • ゲームのシステムが優れている
  • 爽快感抜群でストレス発散できる
  • Wi-Fiとの相性がバッチリ!
  • プレイヤーで好みが分かれるソフト
  • とにかく簡単な内容
  • 選択しない

−掲載までの日数など−

掲載所要時間(掲載数の少ないタイトルを優先掲載中):通常3〜14日、最新作1〜3日







サイト情報

レビュー更新情報(23/07/03)
世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER (募集開始)
超探偵事件簿 レインコード (募集開始)
レビュー更新情報(23/05/14)
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム (募集開始)
レビュー更新情報(23/04/09)
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン (1件)
レビュー更新情報(23/03/17)
ポケットモンスター スカーレット・バイオレット (1件)
MODEL Debut2 #nicola/モデルデビュー2 ニコラ (1件)
MODEL Debut #nicola/モデルデビュー ニコラ (1件)
OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー) (1件)
ミートピア (1件)
剣と魔法と学園クエスト (募集開始)
アリス・ギア・アイギスCS ~コンチェルト オブ シミュラトリックス~ (募集開始)
NBA 2K23 (募集開始)
フェアリーフェンサー エフ Refrain Chord (募集開始)
聖塔神記 トリニティトリガー (募集開始)
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オフライン (募集開始)
No Place For Bravery (ノープレイス・フォー・ブレイバリー) (募集開始)
太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル (募集開始)
十三支演義 偃月三国伝1・2 for Nintendo Switch (募集開始)
The DioField Chronicle (募集開始)
リトルウィッチノベタ (募集開始)
悠久のカンパネラ (募集開始)
ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス (募集開始)
新テニスの王子様 LET’S GO!! 〜Daily Life〜 from RisingBeat (募集開始)
残月の鎖宮 -Labyrinth of Zangetsu- (募集開始)
EA SPORTS FIFA 23 Nintendo Switch Legacy Edition (募集開始)
薄桜鬼 真改 天雲ノ抄 (募集開始)
NieR:Automata The End of YoRHa Edition (募集開始)
おさわり探偵小沢里奈 里奈となめこの事件簿 (募集開始)
No Man's Sky (募集開始)
ドラゴンボール ザ ブレイカーズ スペシャルエディション (募集開始)
神業 盗来 -KAMIWAZA TOURAI- (募集開始)
ベヨネッタ3 (募集開始)
マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル (募集開始)
Fire Emblem Engage (ファイアーエムブレム エンゲージ) (募集開始)
メトロイドプライム リマスタード (募集開始)
星のカービィ Wii デラックス (募集開始)
ベヨネッタ オリジンズ: セレッサと迷子の悪魔 (募集開始)
オクトパストラベラー II (募集開始)